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005

相棒

202104.21

1990年代後半、古着の卸会社から独立し地元に小さな革工房を構えていたころ。
当時はまだ景気が良く、懐具合には少し余裕があった。
ここでスタッフを入れよう!とはならず、なぜか犬を飼おう!となった。
そして犬選びへ。当時よくトレッキングに行っていたので、一緒に山へ行く相棒にしよう。


それは忠実でなくてはならない。そんなイメージを持ち、知り合いのツテで犬の訓練所へ。
そこで見たのは、強面で働き者、飼い主のみに忠実な、ジャーマンシェパードだった。
この訓練所に仔犬探しを依頼し、ペット用品のリサーチに大型ペットショップへ行った。


そこは、上下二段に個別のガラスショーケースに仔犬が並ぶ大型店だった。
平日の日中、主婦が二人、スタッフに声を掛けお気に入りの仔犬を順に抱っこしている。話の様子から良く来ているらしい事が分かった瞬間「イラっと」した。
主婦達の逆端には、”バセットハウンド”と言う珍しい種類の犬がいた。皮膚がダブダブ、手足短く、耳は地面につく程長い。テレビや映画では見た事はあったが、実物はまさに衝撃でその表現は「なぜ!」なぜそうなった。だれがやった。
バセットハウンドの存在感に釘付けになっているころ、主婦達は次々に仔犬を制覇し隣のゴールデンレトリバーまで来ていた!

 


「このゴールデン出してくださる?」と言う主婦に割って入り私は言った。
「バセットハウンドください。」
これが後の相棒「Blue」誕生のおはなし。

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